2020.7.13(月)雨後曇り、最高温度29度、最低温度23度

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「お知らせ」

連日の梅雨末期の豪雨により、露地野菜は大きなダメージを受けつつある。

水に浸かった状態が10日間異常続くと、野菜の根は呼吸困難に陥り、

葉っぱは湿気で溶け始める。

野菜は自らの命を守るために、花芽を落とし、子孫を残すより、生き残ろうと

する。これが花落ち、実落ちと言う現象です。

 

そのため、一時的に、農園の野菜が枯渇することになり、皆様には、ご迷惑を

おかけいたします。送られてきた野菜には何らかのダメージがありますので、

問題があれば、ご連絡ください。

 

(完熟野菜とは)

「美味しく栄養価の高い野菜とは、どのような野菜のことか?」

「美味しさ」を定義すると、「甘い・味香りがある・歯切れが良い、

そして旨味がある」

「栄養価が高い」を定義すると、「糖質・ビタミン・ミネラル分」に行き着く。

 

野菜は主に窒

  素分により成長する。窒素を多く施すと野の中に成長酵素ミトコンドリア

が生まれ続け、窒素が土壌にあり続ける限り、肥大成長は止まらない。そのため、有機・無機

栽培を問わず、窒素過多の土壌で育てられた野菜は成長途上で収穫出荷される

成長途上で収穫された野菜は、葉や実及び茎に硝酸態窒素(毒素)と共にでんぷん・炭水化物

が蓄積されている。故にそのような野菜は苦さを感じることが多い。でんぷんは苦いのです。

 

他方、草木堆肥のような低窒素栽培の野菜は、成長がゆったりで、骨格を形成するミネラル分も

吸収し、充分に根を張り、茎は太く葉や実は分厚い。二か月半ほどで土中には窒素が切れてくる

成長酵素は無くなり、成長が止まった野菜達は、生き残りを掛けて、でんぷん等を分解し、糖質

やビタミンに変え、栄養価として自ら吸収しようとする。人間も野菜も同じです。

これが完熟野菜となる仕組みなのです。

 

このように見てくると、美味しい野菜とは、栄養価の高い野菜のことなのです。

 

その美味しい野菜を作り続けて行くには、野菜の成長過程を見守り、窒素が切れるその瞬間、

つまりは、完熟野菜となるのを待って収穫を行います。

唯、理解して頂きたいことは、命を終えようとする完熟野菜ですから、傷みやすいことも、また

事実なのです。

皆様はそのリスクを生産者と共に負っていることになります。美味しさと栄養価がその代償です。