今週の野菜

28.2,15(月曜日)曇り、時折小雪、最高温度7度、最低温度1度

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             極寒に耐えて生き残った小さな命

最近、新規のお客様が増えてきました。
現在の農産物に疑問を抱き始めた一般の消費者が増えてきているようです。
そんな方々は、雑誌やネットなどから多くの情報を得ているようです。
野菜を作ったこともそんなに多くはないでしょうから、どうやら情報に振り回されていることが多いようですね。
また、頭の中には、安全な野菜のイメージが出来上がってしまいますが、購買行動や消費行動はスーパーなどに並んでいる野菜に対する価値観のままです。
所謂みてくれが全てで、傷んでいることなどは想定外です。
処が実際の安全で美味しく、(特に露地野菜)厳しい自然条件の中で真に健全な方法で育てられた野菜ほど、傷みはあるし、見てくれは悪いものです。
私などはナチュラルできれいとは思うのですが・・・・

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恒例となった国産
トウガラシとローリエ
の葉です。
トウガラシは天日で
乾燥させております。
トウガラシは半分程度
で十分です。
ローリエは生葉ですから煮込み料理に使うと
やさしい味になる。
台所などに吊るして
乾燥させながらお使いください。


ある方から、硝酸体窒素の害のある野菜ほど緑色が濃いとの情報を得て、質問が寄せられました。以下はその解答内容です。
丁度新規のお客様(仲間達)が増えておりますので、ご参考にこのブログに載せてみます。(以前からの仲間達にはまたか!と思われるかもしれませんですね)

先ずは食べられてからご判断されたほうがよろしいのですが・・・
通常、有機野菜(時には自然農も)の葉野菜はハウス栽培が主流です。
勿論、ハウス栽培でも、化成肥料や鶏糞等を多投すると濃い緑色になりますが、
通常は黄色見がかるか若しくは薄い黄緑色になりやすいですね。

窒素及びミネラル不足になる自然農でも、黄緑若しくは薄い緑色をしています。
概念の自然農が最近脚光を浴びているようですが、私の経験では栄養価が薄いと思います。何故なら、もし、本当に何も施肥しないことが良い野菜というのであれば、糖質及びミネラル分は圧倒的にに不足しておりますね。

少し生物学的なことを申し上げますと、適度な窒素分は必要です。
これは土壌に草や葉っぱなどの有機質残渣が残っていなければ、
それを餌にして生きている微生物や放線菌は生きられません
正しく不毛の痩せた大地となってしまいます。

また、野菜を圃場から収奪するばかりで補給しないと、土の表面(深さ約20センチ)にはミネラル分が圧倒的に不足していきます(野菜はその20センチ程度しか根を張りません)
持ち込まない持ち出さないというのであれば、適度な窒素分だけではなく、ミネラル分は雨からもたらされる希少なミネラル分しか補給できません。それでは野菜の健全な成長には足らないのです。人間と全く同じです。

まだ、化学肥料もなく、畜糞も微量しか確保できなかった今から120年以前の日本の農業は土を肥やしていくために、山野から草や落ち葉を集めてきて、人糞などと混ぜて草木堆肥を作り、常に土壌に窒素分やミネラル分を補給し続けていました。
持ち込まない持ち出さないといった自然農の概念は、なかったのです。
ですから、もし概念上の自然農が正しいのであれば、日本のむかしの農人達の労苦を全面的に否定することになってしまいます。
ちなみに有機(オーガニック)の発祥の地は日本であり、日本の先人たちの汗のことです。

最後に、それらの概念上の薄緑色の野菜やハウス栽培とは異なり、
むかし野菜(露地栽培と草木堆肥)はもっとナチュラルな色をしており、濃緑色と
いうわけではありません。化学物質に汚染されないように育てており、ミネラル分は
常に補給し続けていますので、味香りと旨味豊かなやさしい味がすると思います。

完熟野菜とは?
野菜は先ずはでんぷん質や炭水化物が葉茎根の中に蓄えられます。
やがて土中に窒素分が切れるころ、成長が止まり、蓄えられたデンプン質を
分解しはじめ(野菜自らがが生きるために)糖質とビタミンに変換します。
糖質の薄い野菜やミネラル分の薄い野菜は栄養価不足と言うことになりますね。
土中に窒素分が過度に少ないと、このデンプン形成が過少になり、多すぎると成長が止まらずに、デンプン質過多、つまりは、完熟せずに出荷されます。

その見極めは、見た目ではなく食べてみることです。
極く一般的なことを申し上げますと、
概念上の自然野菜は味香りともに薄く、甘みは少なく、透明感のあるテーストになります。逆に窒素過多(化学肥料・畜糞多投)の野菜は苦く、繊維のみ口に残り、旨味は無い。何故ならデンプンは苦いのです。

(今週の野菜)

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当農園恒例の巻かない白菜です。

この時季になると、春を感じて巻きかけた白菜は開き始めます。
それでも越冬しておりますので、柔らかいですよ。
寒に晒され太陽を一杯浴びておりますので
味は濃く、私は美味しいと思うのですが・・・


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越冬キャベツ

春キャベツですから
柔らかいです。
主には乱切りにして
生食で食べてみてください。

煮込む・炒める場合は、さっと火を通すくらいで丁度よいです。




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いよいよ本格的な旬に
なってきました。
今後は時折、登場致します。
スープ料理にお使いの場合は、最初から絶対に煮込まないでください
さっと湯がいて、保存しておき、火を止める
直前に投入する。



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ミニ青梗菜

これは寒さゆえ、結果としてミニになっただけです。

茎はあまり火を通さないほうがしゃきしゃき感
は残ります。
煮込んでも蕩けるように美味しいですが・・・




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この時季、越冬した
露地ものは珍しいの
です。

茎が本当は一番美味しいです。

湯がき加減に注意してくださいね。




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牛蒡

二股、三股に分かれている。
窒素分を探して土中を
縦横無尽に這いまわってこのようになります。
(低窒素栽培)

香豊か、味は濃い。
皆様はどのように調理しますか。



(その他野菜)

紫大根・赤蕪セット・サラダセット・カボス・椎茸・味美菜・小松菜・さつまいも・九条葱
などが入ります。

何が入っているか分かりませんですね。この時季は畑から探し回って出荷をしておりますので、申し訳ないです。