今週の野菜

2022.8.9(火)晴れ、最高温度35度、最低温度26度

                  バジル

 

日中と夜、異常な暑さが続いております。寝苦しい夜、満足な睡眠が取れず、

体調不良になる方も増えているようです。

農園では早朝と夕方草刈りや鍬仕事を行い、日中は夏野菜の剪定作業に追われて

おります。

今年の夏野菜は適度に雨が降ったため、今のところ、順調すぎる生育をみせており、

皆様のところへはどっさりと届いていると思います。

この暑さの中、食欲はかなり減退しますが、あの手この手で料理し、乗り切って

ください。

          剪定作業中の黒陽茄子(2番の畑)

 

今年は茄子類の当たり年です。梅雨が終わり草木堆肥を追肥し、畝上げを行うと

ご覧の通り、鈴なりの茄子です。草木堆肥歴20年の畑でもあり、土の力で

このようになります。

 

 

農業マーケティング

 

質の違う美味しさ

20年間、むかし野菜の生産販売を行ってきました。その中で、数百人の消費者と

接してきました。その体験の中で感じたことは、料理が好きな方や美味しい野菜の

見極めが出来る消費者の方が定期購入を長く続けて居られる傾向が伺えます。

 

「春菊は要りません」と拒絶される方がおられました。そこで春菊の30秒ルールを

お伝えしました(当農園のものはエグミや苦みがありませんが、30秒以上加熱する

と苦みが出てきますので)

すると、こんな応えが寄せられました。「春菊がこんなに美味しかったなんて、

必ず入れてください」

「内の子供はピーマンが大嫌いでした。むかし野菜もあの手この手で調理しても

一向に食べてくれません。そこで思い切って塩胡椒のみで佐藤さんの言われたように

焼くように炒めて置いていたら野菜嫌いの内の主人も含めて一皿あっという間に無く

なっていました」

「最初酸味のあるトマトは食べられなかったのですが、佐藤さんのトマトはあっと

いう間に無くなります。私の口にはとても入る余地がありません。学校から帰って

毎日一つ丸かじりをする娘でした」

酸味の無いただ甘いトマトは当農園では作りません。それでも生食で食べていただ

けるのは質の違う酸味であったり、味香りであったり、旨味があるからです。

消費者へ健全で美味しい野菜を届けるだけでは無く、食べること、食べ方を伝える

ことも重要です。

 

食は美味しく無いと続かないことが見えてきました。それもやや美味しいではダメで

圧倒的に他と質の違う美味しさが必要になります。

それに加えて、毎回同じ野菜を続けたり、お届け品目が少ないと消費者は飽きてしま

います。

農産物の継続購入は種類の多さや楽しさが必要なことも分かってきました。

健全で美味しい野菜は栄養価も高く、「味・香り・食感・旨味」この四つの要素を

満たしている野菜は必ず低窒素栽培です。そして、美味しいのです。

            伏見とうがらし(9番の畑)

これは素揚げや煮浸しや佃煮風にしておくと、麺類を食べる際などに便利です。

 

消費者の購買行動を探ると、以上の価格帯・健全性・美味しさの3つの大きな要素が

あるようです。

価格帯は市場価格とそれほど遊離せず、健康に直結していく感覚を覚える

つまりは、体が欲していると実感できる農産物であり、他とは異なる美味しさを感じ

料理が楽しくなる農産物であることなどが、定期的に続けられる要素となるようです。

 

販売ターゲット層は決してセレブ層では無く、むかし野菜が他とは異なる質を持って

いると実感できる方々であると思われます。その消費者層をイメージし、その欲求や

ニーズを探り、商品開発を行い、販売戦略を立てます。これがターゲット戦略です。

また、その欲求やニーズは顕在的なものと潜在的なものがあります。

顕在的ニーズとは、スーパーで見かける「見てくれや規格統一された均一商品」の

ことであり、潜在的ニーズとは真に健全で栄養価に富み、体に感じる美味しい農産物

のことです。

特定消費者をターゲットにする場合、顕在的ニーズは捨て、潜在的ニーズに焦点を

当てます。

つまり、「こんな商品があったら良いな!」と言う農産物のことです。

 

(今週の野菜)

万願寺とうがらし

パプリカ

露地ニラ

 

バジル・空心菜・ニラ・茄子二種・ピーマン・万願寺及び伏見とうがらし

じゃがいも・胡瓜・オクラ・トマト・丘わかめ・ゴーヤ・漬け物・小麦粉

・梨(新水)などが入ります。

 

特に梨は完全な自然栽培です。ナチュラルな深みのある美味しさを味わってください。

一回しか採れません。