今週の野菜

2025,10.1(水)晴れ、最高温度29度、最低温度23度

 

※お知らせ

近いうちに自然循環農業の実践編の本を出版するつもりです。

その前文に歌人田原万智さんの文を載せたいと思っており、今月当農園に訪れて

頂く予定です。

下記はその本の前文の一部です。

 

前書き

九州・中国地方を回っていると、平野部の多くは都市化が進み、残された平野部には水田が広がっている。平野部を離れると中山間地が多く、大規模化や機械化などが難しく、農地には70代以上の働き手しか見当らず、水路の管理もままならず放棄された荒れ地が目立ち始めています。

地球高温化に伴って気候変動リスクがお米作りから野菜作りまで露地栽培における厳しい農業生産環境をもたらせており、世界的な農業危機・食糧危機時代に入ろうとしております。

世界経済も各国で自国主義・自己主義が台頭してきており、国家間の紛争が目立ち、資本主義あるいは、あいまいな民主主義の先行きの見えない不信と不安が混ざり合った混沌とした時代を迎えようとしています。

この時代、本書は30年の実体験に基づいた、より健全なより高品質な農産物作りを目指す農業の勧めを生産者及び消費者双方に問いかけていきます。

 

私が会社員時代、40代後半、20坪ほどの小さな菜園を借り受け、約10年間ほど、様々な有機肥料(畜糞・油粕・骨粉)を試してみました。

ところが有機肥料と言えども化学肥料と同じで、野菜の本来の美味しさ(味香り・食感)が出ないのです。窒素過多と言う肥料栽培による弊害が出ていたのです。

図書館に通い江戸時代の文献を探していた処、草木堆肥による土作りが日本の農業の歴史である事に気がつきました。それからは試行錯誤を繰り返しながら林で葉っぱを集め草を刈り草木と牛糞を交互に重ね、むかしの農法である草木堆肥による土作りを試しました。

3年ほどしてようやく自分で納得できる美味しい野菜に行き着きました。

その後、地域を回り、首長と折衝し、中山間地地域の農業者に集まってもらいセミナーを開き、有機農業(ここでは自然栽培ですが)の推進と同時に自立した農業を行うためのグループ営農の必要性を説いて回りました。

30年前の既存の農業者は農業への意欲もあり、有機農業の実践の話や高付加価値の農産物生産には高い関心が集まるものの、残念ながら農産物の事業化・産業化を目指すグループ営農となると、既存の農業者達からはそっぽを向かれてしまいました。農業者は個別意識が強く集団でマーケットと向かい合う意識は希薄だったのですね。すでに現代の農業者は互いに助け合う昔の「結い」の精神を失っていたのです。

そこで私は農業の再生と地域の活性化に向けて54歳で銀行を辞して自ら小さな農園を開き、草木を使った自然循環農業を始めました。

畑に出るのが楽しく日が昇れば畑に出て日が暮れればむかし野菜の配達をしてきました。知人縁故を頼って小グループのお客様を集めては有機農産物の啓発活動を続けていました。

グループ営農を目指す(株)むかし野菜の邑では、ようやく10数人のスタッフと生産者と日本全国の消費者達との小さなグループ(結いの橋頭堡)ができましたが、自然循環農業の奥深さと露地栽培の難しさに直面し、20年を経過していました。

そこでは既存の農業を経験していない若者を育て、消費者には市場啓発活動を行いながら、穀類・野菜・など100種類以上の農産物及び加工品を生産・製造し、300余名の全国定期購入の仲間達(消費者)、そして農園マルシェに集まってくれる150名ほどの常連のお客様に直接販売をしています。

生産者と消費者合わせても500人弱のまことに小さな集団です。

→続く

 

(今週の野菜)

南瓜

茄子類(紫大長・翡翠茄子・三色茄子など)

ピーマン

ネギ類(九条・一本葱)

蔓紫・丘わかめなど

四角豆(アフリカ原産)素揚げが美味しい

露地ニラ

サラダセット

 

(その他野菜)

じゃがいも(完熟しており美味しい)・万願寺とうがらし・小麦粉・漬物

モロヘイヤ・ゴーヤなど、

 

大根が食べたいですね。11月初旬頃になります。